海外旅行に行く際、万一に備えて海外旅行保険に加入するかどうか悩む人は多いと思いますが、私は不要だと考えています。
海外旅行保険のパンフレットには、海外の医療費は自由診療扱いになるところが多く、思っていたよりも高額になる事が多いため、クレジットカード付帯の保険では足りないかもという売り文句が書いてあります。
ハワイで盲腸の手術をすると200万円以上かかるとかよく書かれていますよね。
確かにクレジットカード1枚に付帯している保険で全てまかなおうとすると、かなり厳しいのは事実です。
ただ、クレジットカード付帯の海外旅行保険は合算することができるので、1枚では足りなくても、2枚、3枚と足していけば十分まかなうことが可能です。
まず、クレジットカード付帯の海外旅行保険に関する基礎知識として、海外旅行保険を合算する場合に押さえておきたいポイントを3点書いておきます。
Contents
クレジットカード付帯の海外旅行保険の基礎知識
1) 合算できる保険は死亡・後遺症害保険金以外
合算できる保険金は
・傷害治療
・疾病治療
・救援者費用
・賠償責任
・携行品被害
で、死亡・後遺症害保険金は合算できません。
死亡・後遺症害保険金は所有しているクレジットカード付帯の保険の中で最高額のものだけ適用されます。
ただ、何か起こって必要金額が大きくなる可能性のあるのは、障害治療、疾病治療、賠償責任なので、これらが合算できれば問題ないですね。
2) 発行元に注意
クレジットカードの発行元が同じだと、海外旅行保険を合算することができません。
例えば、三井住友カード発行のクレジットカードを複数枚発行していても、海外旅行保険は1枚分しかカウントされません。
なので、保険を合算するカード達の発行元は分けるようにしましょう。
3) 海外旅行保険自動付帯のカードを選ぶ
クレジットカードの海外旅行保険には、自動付帯と利用付帯の2種類があります。
この2つの違いは下記のとおりです。
自動付帯:カードを持っているだけで保険適用
利用付帯:旅行の交通費等にカードを利用することで保険適用
複数枚のクレジットカードの交通費の決済に使用することは困難&めんどくさいです。
それに、うっかり利用を忘れてしまったら、保険対象外になってしまうリスクもあります。
その点、自動付帯だとクレジットカードを持っているだけで良いので保険適用しやすいですね。
海外旅行保険付きのクレジットカードを作成するときは、「自動付帯」のカードを作成しましょう。
ここからが本編です。
今回の記事とこの次の記事では、
・年会費永年無料→この記事
・条件付き年会費無料→次の記事
・実質年会費無料→次の記事
の順に、海外旅行保険自動付帯のクレジットカードを紹介していきます。
発行元毎の紹介になるので、保険金額の合算も可能です。
今回の一連の記事で紹介する合算すると保険額は下記のようになります。
保険期間:90日(イオンゴールドのみ30日)
死亡・後遺障害:5,000万円
障害治療:1,730万(1,980万)
疾病治療:1,800万(1,830万)
救援者費用:1600万(1700万)
賠償責任:21,500万(24,500万)
携行品被害:220万(250万)
となります。
()内の数字はエポスゴールドカードとイオンゴールドカードを発行した場合の補償額になります。
これでも足りない分は、旅行保険のフリープラン等でより充実させることができますし、こんなに不要だという場合は、発行するクレジットカードの枚数を減らせばいいわけです。
それでは、年会費永年無料で海外旅行保険自動付帯のクレジットカードから紹介していきます。
カード会社やカード名は各カードの公式ページへのリンクになっています。
年会費永年無料
エポスカード
・EPOSカード
死亡・後遺障害:500万円
傷害治療費用:200万円
疾病治療費用:270万円
救援者費用:100万円
賠償責任:2,000万円
携行品損害:20万円(免責金額3,000円)
年間50万円以上利用すると、年会費永年無料のエポスゴールドカードのインビテーションが届きます。
インビテーションが来るまで待ってられないという方は、初年度5000円の年会費を払ってエポスゴールドカードを作成し、年間50万円利用でも年会費永年無料にすることができます。
エポスゴールドカードになると、海外旅行保険がより充実します。
死亡・後遺障害:1,000万円
傷害治療費用:300万円
疾病治療費用:300万円
救援者費用:100万円
賠償責任:2,000万円
携行品損害:20万円(免責金額3,000円)
ジャックスカード
・横浜インビテーションカード
・レックスカードライト
・R-styleカード
・ジャックスポンタプレミアムプラス(リボ専用)
死亡・後遺障害:2,000万円
傷害治療費用:200万円
疾病治療費用:200万円
救援者費用:200万円
賠償責任:2,000万円
携行品:20万円(免責3,000円)
4枚の内どれを作っても補償額は同じなので、どれか1枚好きなカードを作りましょう。
ジャックスカードを作ると、J’sコンシェルを利用できるようになり、nanacoやWAONで金券を購入できるようになります。
勤め先の福利厚生がベネフィットワンへの委託ではない方にとっては、旅行保険以外のメリットですね。
全日信販
・AJ AMDAカード
死亡・後遺障害:2,000万円
傷害治療費用:200万円
疾病治療費用:200万円
救援者費用:200万円
賠償責任:2,000万円
携行品:20万円(免責3,000円)
UCカード
・プラスハッピーUCカード
本人
死亡・後遺障害:2,000万円
傷害治療費用:150万円
疾病治療費用:150万円
救援者費用:100万円
賠償責任:2,000万円
携行品損害:20万円(免責金額3,000円)
子供等の家族
死亡・後遺障害:1,000万円
傷害治療費用:100万円
疾病治療費用:150万円
救援者費用:100万円
賠償責任:1,000万円
携行品損害:20万円(免責金額3,000円)
年会費永年無料のカードの中で唯一の家族特約自動付帯のカードです。
その辺のゴールドカードと同等の保証額なので、家族で海外旅行に行く方は持っておきたいカードですね。
JCB
・JCB EITカード
死亡・後遺障害:2,000万円
傷害治療費用:100万円
疾病治療費用:100万円
救援者費用:100万円
賠償責任:2,000万円
携行品損害:20万円(免責金額3,000円)
リボ払い専用のカードですので、決済に使用する場合はその点ご注意ください。
セゾンカード
・みずほマイレージクラブカードセゾン(AMEXのみ)
死亡・後遺障害:1,000万円
傷害治療費用:100万円
賠償責任:1,000万円(免責金額1000円)
イオンカード
・イオンSuicaカード
死亡・後遺障害:500万円
傷害治療費用:50万円
病気治療費用:50万円
イオンカードの発行する普通カードの中で、唯一海外旅行保険が自動付帯なのがイオンSuicaカードです。
年会費無料のイオンゴールドカードになると、下記のように保証がパワーアップします。
ただ、イオンゴールドカードは他のカードと異なり保証期間が30日ですので、長期間海外に行かれる方はご注意ください。
死亡・後遺障害:3,000万円
傷害治療費用:200万円
疾病治療費用:100万円
救援者費用:100万円
賠償責任:3000万円
携行品損害:30万円(免責3000円)
イオンゴールドカードは、Suica等のついていない普通のイオンカードかイオンカードセレクトを下記条件のどれか1つを満たすように利用するとインビテーションが届き、発行することができます。
イオンカードの場合
・1年間で100万円以上のショッピング利用
・1年間で60万円以上イオングループでショッピング利用
・総利用額500万円以上
イオンカードセレクトの場合、上記に加え、
・イオン銀行で定期預金500万以上
・イオン銀行で投資信託100万以上
がインビテーション条件になります。
年会費無料で持てるゴールドカードなので、イオンカードを利用している方は、インビテーションを狙ってみるのと良いですね。
三菱UFJニコス
・Jizile(ジザイル)カード
死亡・後遺障害:1,000万円
傷害治療費用:30万円
疾病治療費用:30万円
救援者費用:50万円
賠償責任:1,000万円
携行品損害:10万円
補償額は少ないですが、年会費永年無料ですので、持っておいてもいいのではないでしょうか。
以上、ここまでが年会費永年無料で海外旅行保険自動付帯のクレジットカードです。
ここまでで紹介した年会費永年無料カードの海外旅行保険を合算すると、
保険期間:90日(イオンゴールドのみ30日)
死亡・後遺障害:2,000万円(3,000万円)
障害治療:1,030万(1,280万)
疾病治療:1,100万(1,130万)
救援者費用:750万(850万)
賠償責任:11,000万(14,000万)
携行品被害:110万(140万)
となります。
()内の数字はエポスゴールドカードとイオンゴールドカードを発行した場合の補償額になります。
これだけあれば海外旅行保険はほぼ不要だと思いますが、さらに、ここに条件付き年会費無料や実質年会費無料の海外旅行保険自動付帯クレジットカードを加えると、より保険を充実させることができます。
条件付き年会費無料といっても、年1回利用で年会費無料になる海外旅行保険自動付帯カードを紹介しているので、僅かな手間でより手厚い保証がほしい方は次の記事をご参照ください。
クレジットカード付帯の海外旅行保険は、いつの間にか改悪されることが多いので、カード作成の際は自分で確認してから申し込むようにしましょうね。
【関連記事】