フジロック2018 2日目①-イースタンユース-

フジロック2018の2日目午前。曇り時々晴れ。

グリーンステージ1番手、eastern youth(イースタンユース)。

ビジュアルを見たり曲を聴いたりすれば分かるように、クールとかスマートといった言葉の対極にいるような人たちで、それが最高に格好いいバンド。

中学の時、友人から孤立無援の花というアルバムを借りたのが出会いだった。

当時のヒットチャートを賑わしていた愛だの恋だのといった歌に辟易としていた俺は、イースタンユースの感情に刺さる情景描写と「やるしかねぇからやるしかねぇんだ!」という泥臭いメッセージに心打たれ、一気にファンになった。

一番好きなアルバムは感受性応答セヨ。その中でもスローモーションと踵鳴ると青の風景が特に好きだ。

格好悪いことがこんなにも格好良いんだ、ということを最初に教えてくれたのは彼らだった。

イースタンユースは私に頑張ろうとか頑張れとは言わないが、吉野氏の詩の中には不器用にのたうち回りながらも懸命に前進し続ける人間の姿があり、俺はそれを見て心を奮い立たせることで、これまでの人生の苦境を切り抜けてこれたと信じている。

そういった意味では彼らは恩人であり、その分思い入れも強い。

キリがないのでフジロックでのライブについて書いていく。

彼らのライブを生で見たことはなかった。
いつか見たいとは思っていたが、俺にとって彼らの曲は気持ちが参りそうな時、要はやってらんねぇ時に聴く発奮剤のようなもだったからだ。

なので、今年のフジロックにイースタンユースの出演がアナウンスされたときは、ようやく見る機会が巡ってきたなと嬉しく思った。自分がちょうどいる場で演ってるなら見ない理由はないよな、と。

開始5分前にモッシュピット内で待機。

いつものグリーンステージの朝一と同じように、忌野清志郎田舎へ行こう! が終わるとメンバー登場。
2年前にベースが二宮氏から村岡氏へ変わっているが、ライブ初見の自分としては特に違和感はなかった。

最新アルバムSONGentoJIYUの1曲目、ソンゲントジユウでスタート。

YAMAHAのSG-1000から放たれるイースタンユース特有のザラザラ・キラキラした音を浴びた瞬間、脳裏に自分の人生のダイジェストが流れ、涙が止まらなくなった。もうね、ぶわっと出た。ぶわっと。

目を見開き、歯を食いしばって口をへの字にして耐えようと試みるも全然止まんねぇ。

この時すげー変な顔してたと思う。

ライブで泣いたのは生まれて初めてだった。自分にこんな一面があったのかと驚く。

何分か頑張ってみた結果、堪えようとすると逆に出てくる気がしたので、涙を止めることは諦めて思いのままに拳を突き上げることにした。

この時、2曲目の「街の底」が始まっていた。
1つ前のアルバム、ボトムオブザワールドの1曲目だ。

前述したとおり一番好きなのは感受性~だが、ここ最近の2枚のアルバムもすごく良い出来だと思う。結成30周年でも新作が相変わらず格好いいって凄いことだよ。

3曲目の夜明けの歌でようやく気持ちが落ち着いてきた。

やれやれ、これでじっくりライブが見れるぞと安心したのも束の間、隣のおじさんも泣いているのがチラッと見えてしまい、それにもらい泣きしてしまう。

この人にもイースタンユースの曲に思うところがあるんだろうなぁとか考えちゃうともうダメ。ボロッボロっすわ。

このおじさん主演の短編ドラマが脳内で再生されちゃってたからね。
冴えない役回りで報われないけどへこたれずに自分のやるべきことをやり続けるの。

完全に変なスイッチが入ってしまった。こんなキャラじゃないはずなのに。

俺の涙腺完全故障中。誰か、クラシアンを呼んでくれ。

そんな感じで、最初から凄まじい演奏で涙腺をガンガン刺激し続けてくる彼らだけど、曲間のMCでは力の抜けた自然体の姿を見せてくれる。

観客からの「晴れたね!」の声に「禿げたねじゃねーよ。分かってるよそんなことは。……晴れましたね。」とユーモアを交えながら返したり、

「ま、俺たちが帰ったら降るけどな!……そんなこと言ってるからダメなんだよなぁ。」
って言ってみたり(この後、本当に夕方から雨)。

このMCの後に青すぎる空(確か)。

序盤は曇りだったのに、このタイミングでバッチリ晴れるあたり苗場の演出力はさすが。

次の矯正視力〇.六では、村岡氏がCDだと小谷さんパートのコーラスもしてた。沁みる。
村岡氏はSONGentoJIYUの3曲目でも歌ってるんだけど、ベースだけじゃなくて声も結構いい感じよね。

そして、「ちょっとの雨なら我慢だよ。でも、ザーって降ってきちゃったら濡れるしかねぇよ。」と、雨曝しなら濡れるがいいさを演奏。イントロのキラキラしたギターとサビ後の哀愁・切なさが堪らん。

最後は「ステージからの眺めが良い、冥途の土産ができた」的なことを話して夏の日の午後へ。ここでモッシュとダイブが起こる。

日暮れる街 風凪ぐ道 灯も遠く誘えども 振り返るな どこかで低い声

みんな歌ってる。

こんな感じで感情が溢れ出た結果、起きてしまうモッシュとダイブは悪くない。いや、まぁ禁止事項なんだけどさ。悪くないなって揉みくちゃになりながら思った。

演奏終了後、「また会う日まで」と吉野氏は帰っていった。

初めて見たイースタンユースのライブは想像以上に素晴らしくて、台風の雨雲すら射抜いて晴れにしてしまった。

良いライブだった。

書けば書くほど薄っぺらくなってしまう自分の表現力の無さがもどかしいがとにかく良かった。

イースタンユースが参っているときに発奮剤になるってのは分かっていたけれど、そうじゃないときに見ると、ダメなりに俺も案外頑張ってきたよなって自分を肯定したい気持ちが湧いてくるんすね。前向きになれる。

また見たいと強く思った。

その時も今日みたいにみっともなく泣いてしまうかもしれないけれど。

セットリストは各アルバムからまんべんなくって感じ。
今回は全曲口ずさめるくらい聴いた曲達をやってくれたので没頭できたよ。

・セットリスト ()内は収録アルバム
ソンゲントジユウ(SONGentoJIYU)
街の底(ボトムオブザワールド)
夜明けの歌(感受性応答セヨ)
荒野に針路を取れ(365歩のブルース)
男子畢生危機一発(旅路二季節ガ燃エ落チル)
青すぎる空(旅路二季節ガ燃エ落チル)
矯正視力〇.六(Don Quijote)
雨曝しなら濡れるがいいさ(雲射抜ヶ声)
夏の日の午後(旅路二季節ガ燃エ落チル)

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